坊主というのは実にいいもんですね。
私はもうかれこれ一年半坊主で過ごしているのでありますが、実に良い。
別に禿げてるってんじゃあない。しっかり生えております。多すぎるくらいに生えております。
思えば今まで色々な髪型に挑戦してきました。茶色に染めたこともあるし、パーマも当てたこともある。髪型でいえばツーブロックなんてものやマッシュボブ、肩甲骨までかかるロングにしたこともある。
それが今では坊主である。
何がそんなにいいのかっていうと。まず金がかからない。初期投資として最初に5000円のバリカンを買うだけである。
私は一ヶ月半にいっぺんのペースで美容院に行っていたので一回5000円とすると、一年半で6万円浮くわけである。バリカン代を引いても5万5千円。儲けもんだなあ。
シャンプーだってワンプッシュもいらない。一回に0・2プッシュである。コンディショナーなんてもってのほか、無用の長物である。どうせ刈るんだし。
次にその快適さにある。夏の爽やかな風も頭皮で受けることができる。
爽やかである。もう戻ることなどできない。三週間も伸びるとむさ苦しくて我慢できなくなるくらいさっぱりしている。床に髪の毛が落ちているなんて事もまあない。浴室の排水溝は言わずもがな。
それからこれは坊主にしてみて気づいた利点なのだが、意外にも私の好むファッションによく合うのである。
チノパンにシャツニットタイの王道トラッドにも合うし、上下デニムのアメカジにも合う。軍パンTシャツにも合う。ウールのセットアップにも合う。アメリカンクラシックな眼鏡をかければちょっとしたジャズ奏者に見えなくもない。向かうところ敵なしである。
まあとにかく良いのである。
難点もないこともない。最初した時は周りから病気を疑われたものでした。無理もない。私だって疑うかも知れない。冬も少しばかり寒い。でも冬は髪が長くったて寒いか。
とにかくやってみるものだなあ。
こんな文章を書いたのもたった今、髪を刈り終えたから。さっぱりしたなあ。